2015年7月22日水曜日

江戸の里神楽《天孫降臨》《山神》

        
7月20日の夕方、ゆかたを着て大國魂神社のすもも祭へ。
山本頼信社中(社家の社中)による江戸の里神楽を見学しました。

大國魂神社の神楽殿
かがり火が焚かれて幻想的な雰囲気
夜の部の最初の演目は《天孫降臨・日向之高千穂峰》。
(ブログ掲載の許可をいただいたので紹介していきます)。



先導役のサルタヒコ
赤い天狗面をかけたサルタヒコが、地上の厄災や穢れを払いながら道を拓いていく。




左から、サルタヒコ、アメノウズメ、ニニギノミコト

ニニギノミコトがアメノウズメなどの神々を引き連れて、高天原から地上に降臨。
右端が、男前の面をかけたニニギノミコト。
中央のアメノウズメは、おっとりした愛され顔の美人さん。



サルタヒコとアメノウズメの結婚を祝って踊るひょっとこ
 
こういう大衆的・土俗的なひょっとこの踊りが延々と続くところが里神楽の特徴だろうか。





ニニギノミコトの御前で舞を舞うサルタヒコとアメノウズメ

めでたく夫婦になったサルタヒコとアメノウズメは、相生の舞を舞う。




シャン、シャン、シャン

鈴を振りながら舞う「相生の舞」は、夫の地元の美保神社で見た巫女舞に似ていた。




ニニギノミコト
とってもイケメンのニニギノミコト。



山神

続いて演じられた《山神(さんじん)》。
一日の舞台の最後に、舞台と道具を浄めるための祝言性の高い演目。
先ほどのサルタヒコと同じ面で、たぶん演者も同じ人だと思う。


お囃子はメインが大太鼓、大拍子、笛、それに時折、拍子木と釣鐘が加わるという構成。

こうした商業目的ではない民俗芸能が継承されていることに、ただただ感激!


夜の部の上演時間は1時間15分ほど。
上演までの時間つぶしに宝物殿に入ったのですが、これが予想外に良かったのです。

宝物殿の1階には巨大な大太鼓や神輿がずらり。

圧巻は、くりぬき胴では日本一大きいとされる直径2.5mのメガ太鼓!
皮も巨大雄牛の一枚皮が両面に張られていて、目を見張ります。
(いったいどんな音がするのだろう?)

宝物殿2階には、能面作家・小倉宗衛氏が奉納した能面が陳列され、
能楽ファンには嬉しい限り。
近年の作品とは思えないほど、古色を帯びた緩みのない造形で、
特に冷たい品格のある増女が素晴らしく、この面を使った舞台が見てみたくなりました。

(何年か前の式典では、大國魂神社が所蔵する小倉氏作の万媚を使った《紅葉狩》が、
金春流によって上演されたそうです。)



からす扇・からす団扇


「からす扇・からす団扇」は五穀豊穣・悪疫防除の意味を持ち、
これらで扇ぐと、害虫が駆除され、病気が治癒するとされています。

本殿前で販売されていました。
カラスの模様が可愛い。


カラスっぽい?神楽殿の蟇股

神楽殿の蟇股もカラスを象っているのかしら?



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