2016年4月24日日曜日

謳潮会大会

2016年4月24日(日) 15時半~19時  セルリアンタワー能楽堂
(番組は拝見したものだけを記述)

素謡《定家》シテ 社中の方 ワキ 武田祥照

舞囃子《敦盛》《砧・後》《胡蝶》《蘆刈》《吉野天人》
 一噌隆之・杉信太郎 観世新九郎 柿原弘和 観世元伯
 
独鼓《鶴亀》 観世元伯
 
番外舞囃子《野守》  武田祥照
       杉信太郎 岡本はる奈 柿原弘和 観世元伯
       地謡 武田尚浩 小早川修 武田友志
           武田文志 佐川勝貴

番外能 《田村》 武田崇史
       ワキ 大日方寛 アイ 山本泰太郎
       一噌隆之 観世新九郎 柿原孝則
       後見 武田宗和 武田尚浩
       地謡 武田志房 松木千俊 藤波重彦 武田友志
           角幸二郎 武田文志 武田宗典 佐川勝貴





このブログで何度か書いているけど、武田祥照さんは宝生宗家・関根祥丸さんと並んで注目している若手シテ方さん。
九郎右衛門さんにも早くからその才能を見出され、来月の《翁》でも千歳を勤められます。
去年の番外舞囃子《三輪》で鳥肌が立ったので、今年も楽しみにうかがいました。


素謡《定家》のワキの謡をはじめ、シテの社中の方も、地謡も素晴らしく、脳内で舞台の情景がありありと浮かんでくる!
(舞良し、謡良し祥照さん、味方玄師の《定家》のときも見所(かな?)にいらしていたような……帰りにお見かけしました。)

舞囃子が始まるころにはほぼ満席の盛況ぶり。

囃子陣は神遊を再結成したような配役で、相変わらずカッコよく、息もぴったり。
大小鼓の間合いとか、とても勉強になる。
とくに最近、新九郎さんの鼓が好い、と思うことが多くなった気がする。


杉信太郎さんの笛は昨年末の「広忠の会」以来だけれど、森田流らしく好い具合にクセのある響きと独特の音色。
東西をまたにかけて活躍していらっしゃる超売れっ子笛方さんなのも納得です。


番外舞囃子《野守》 武田祥照
シテも囃子も地謡もとてもよかった!

岡本はる奈さんの小鼓も良い響き。
笛の信太郎さんは、盟友・祥照さんの舞台だからか最初緊張されてた様子だけれど、祥照さんと二人できっと将来、一流のシテ方さん・笛方さんコンビになりはるんでしょうね。

元伯師の舞働はいつもながらビシッ決まっていてタイトな音色。

シテの祥照さんは足拍子・謡とも迫力満点。
身体はまだ少し薄いけれど、凄まじい気迫です。
そして、とびっきり高さのある飛び返り3回。
一瞬、空中で止まったかと思うほど滞空時間が長く、そして美しい。

来月の千歳がほんとうに楽しみです。
(わたしも連休明けに九郎右衛門さんの舞台があるのを支えに、ハードなGWを乗り切ります!)



番外能 《田村》 武田崇史
祥照さんも去年3月に青翔会で舞われた《田村》。

弟の崇史さんは立ち姿がきれいなシテ方さん。
去年拝見した時にハコビが逆ムーンウォークっぽいと思ったのですが、今年はよりお能らしいハコビに。

前シテは朱色縫箔着付にグリーンの水衣というヴィヴィッドな色合わせ。
たぶん童子の面?
シテがスラリとしているので、同じくスラッとしたワキの大日方さんと名所教えの時に仲良く並ぶと現代的でフォトジェニック、絵になるお二人です。
シテは下居姿も美しく、舞台映えします。

後場はカケリで、柿原孝則さんの前のめりの大鼓が炸裂。
舞いもキリッと清々しく、良い意味で若さの際立つ颯爽とした勝修羅の舞台でした。










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